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がん統合免疫医療
「がん複合免疫療法」はがん患者さんの「がん免疫サイクル」の一連の流れが正しく機能する状態を様々な治療を組み合わせることで回復し、 がんを封じ込めていく治療法です。患者さんによって免疫やがんの状態は異なりますので、一人一人に合わせて治療法を適切に組み合わせ ながら「がん免疫サイクル」の機能回復を目指します。がん患者様の多くは、この「がん免疫サイクル」が正しく機能していないことが原 因でがんの亢進を許しており、「がん免疫サイクル」を活性化し正しく機能するようにすることで、多くの方ががん細胞の成長を制御し抑 制することができるようになります。このようにしてがん統合免疫医療・赤木メソッドでは 7 割の患者様が効果を得ております。
図1・がん免疫統合医療の概念図
がん免疫サイクルとは?
免疫ががん細胞を倒す仕組みを「がん免疫サイクル」といいます。免疫で最も重要なのは、元気なキラーT細胞を誘導するこ とであり、がん免疫サイクルはその7つの道程を示したものです。この「がん免疫サイクル」が正しく機能することにより、 私たちの身体は、毎日 5000 個発生すると言われるがん細胞を攻撃し排除することで、自らの身体を守っています。 がんの患者様は、この仕組みが正しく機能しなくなってしまっていることでがんの成長を許しています。
1.がん抗原の放出
がん細胞の破壊が、様々な要因により破壊されると破壊されたがん細胞から、免疫細胞ががん細胞を見つけるための目印となる「がん抗原」が放出されます。
2.がん細胞の提示
免疫細胞の 1 つの「樹状細胞」が1で破壊されたがん細胞をとり込み、「これががんだよ!」とその目印をキラー T 細胞に提示します。
3.キラーT細胞の感性・活性化
がんにしか発現していない目印を見つけられるよう樹状細胞がキラー T 細胞を教育して活性化。
4.がん細胞への遊走
活性化したキラー T 細胞は、血管内を流れながらがん組織を探してパトロールする。
5.がん細胞への浸潤
キラー T 細胞ががん組織に浸潤(しみ込み広がること)する。
6.がん細胞の認識
がん組織であることをキラー T 細胞が認識する。
7.がん細胞を攻撃・排除
キラー T 細胞ががん細胞を攻撃する。
がん免疫サイクルを正しく機能させる
がん統合免疫医療・赤木メソッドの仕組み
がん免疫サイクルを正しく機能させるがん統合免疫医療の仕組み
「がん免疫統合医療は「がん免疫サイクル」の一連の流れに沿って必要な治療をテーラーメイドで施し免疫の本来 の力でがん細胞を封じ込めていきます。がん複合免疫療法とは、温熱治療、低用量抗ガン剤治療、水素ガス吸入療法、 免疫チェックポイント阻害薬の4つの治療を組み合わせて「がん免疫サイクル」を正しく機能させることでがん を治療していく治療法です。
STEP1
がん細胞の破壊~低用量抗がん剤
がん細胞を意図的に破壊して、がんの抗原(目印)を停止させることです。使用するのはわずかの抗がん剤です。 ここでは抗原提示だけできればいいので標準量の 3 分の1から 4 分の1しか使いません。この程度の量であれば、 副作用もほとんど見られません。免疫のダメージも抑えられ、逆に低用量ならば免疫が活性化されるという抗が ん剤についての論文が発表されています。
STEP2
樹状細胞によるがん抗原の提示とキラー T 細胞の教育 ~ヤーボイ
がんにしか発現していない目印を見つけられるように、樹状細胞がキラー T 細胞を教育して活性化していく過程 で、キラー T 細胞に発現する「CTLA-4」という免疫抑制分子の働きを抑えるために「ヤーボイ(イピリムマブ)」 を必要に応じて使用します。ヤーボイは、キラー T 細胞の CTLA-4 と結合することで、免疫抑制のブレーキを外し てくれます。
STEP3
遊走とがん細胞への浸潤~温熱療法
活性化したキラー T 細胞をスムーズにがん組織まで運んでいくため、温熱療法を施し血流をあげます。また、38 ~ 40 度は免疫が最も活性化する温度でありがん組織周辺免疫の働きを活性化します。また、がん細胞は熱に弱い 性質を持っており、がん組織の温度を 42 ~ 43 度に温度が上げることでその部分のがん細胞が特異的に死んでい きます。さらには、抗がん剤の効果を増幅してくれるという効果もわかっています。
STEP4
認識と攻撃~水素吸入療法+オプシーボ
水素を吸入することで、悪玉活性酸素によるミトコンドリア DNA の障害を防ぎ機能不全に陥ったミトコンドリア の働きを活性化したり、エネルギー産生を高めたりします。ミトコンドリアが活性化し再び機能を取り戻したキ ラー T 細胞は、PD-1 の調節機能を取り戻し再びがんと闘える体制を整えます。活性化したキラー T 細胞ががん組 織に集まった状態で、オプシーボを投与すると、通常2~3割位しか効果が表れなかったオプシーボが非常に優 れた効果を発揮します。私どもは、水素吸入とオプシーボの併用療法を「水素ガス免疫療法」と名付け、この臨 床での成果をイギリスの医学誌「Oncology Letters」に発表しています。
期待される効果
他院で治療法がなく余命 2 ~ 3 ヶ月と宣告され、
緩和ケアを勧められた患者様も
1年、2 年、3 年と寿命を伸ばされています。
「がん統合免疫医療」はこれまでに赤木医師によって、くまもと免疫統合医療クリニックを中心に多くの症例を重ねてきました。 現在、末期がんの場合、すべてのがんで 5 年生存率は 16%です。これに対して「がん統合免疫医療」では 70%の患者様が生 存期間を伸ばしています。「がん免疫統合医療」は、「がんを切らずに治す」治療法です。免疫を活性化していけば、手術をし なくても、標準治療のように抗がん剤を大量に使わなくても、がんは治療できます。
水素吸入療法とオプジーボを併用したら
オプジーボの効果が 3 倍に上がった
水素吸入療法とオプジーボを併用したら
オプジーボの効果が 3 倍に
「夢のがん治療薬」と期待されるオプシーボも実際に効果がある患者は2~3割と限られ、また保 健適応の範囲も大きく限られています。そのような現実の中で、「オプジーボはかない」という認 識を持っている医師も多くいます。しかし「オプジーボが効かない」という問題は、がん免疫サ イクルをうまく働かせることで解決します。
英国のがん専門誌である「Oncology Letters」にこれまでに私どもの臨床での経験を発表していま す。そのどろろくべき内容は、オプジーボを効かせるために、水素吸入療法により免疫を活性化 させがん免疫サイクルを正しく働くようにした結果、生存期間が約 3 倍から 5 倍に延長したとい うものです。しかも、その多くの症例の大部分の患者様は、末期がん(ステージ 4)の患者様です。
水素ガス免疫療法を行った人とそれ以外の治療を行った人の生存期間中央値(MST)は約 3 倍に 伸び、約 20%の人が 5 年生存を果たしています。
①ステージ4の肺がんに対しては、
生存期間中央値(MST)は約 5 倍に伸び、約 30%の人が 5 年生存を果たしています。
②ステージ4の大腸がんに対しては、
生存期間中央値(MST)は約 6 倍に伸び、約 30%の人が 5 年生存を果たしています。
③ステージ4の乳がんに対しては、
約 70%の人が 5 年生存を果たしています。(生存者が多く MST の測定ができない)
④もっとも難しいがんといわれるステージ4の膵臓がんでさえ、
生存期間中央値(MST)は約 2.5 倍に伸び、約 20%の人が 5 年生存を果たしています。
Hydrogen gas activates coenzyme Q10 to restore exhausted CD8+ T cells, especially PD-1+Tim3+terminal CD8+ T cells, leading to better nivolumab outcomes in patients with lung cancer
Authors: Junji Akagi Hideo Baba September 18, 2020 https://doi.org/10.3892/ol.2020.12121
適応について
自らのもつ免疫の力によるがん治療法ですので
多くのがんに適応が可能です。
大腸がん 膵臓がん 食道がん 胃がん 肝がん 腎がん 胆道がん 肺がん 膀胱がん 前立腺がん 甲状腺がん メラ
ノーマ 肺がん 乳がん 子宮体がん 子宮頸がん 卵巣がん 口腔がん 咽頭がんなどあらゆるがんに適応が可能ですが、
患者様の状態によって適応が難しい場合がございます。まずは一度、お問い合わせください。
※多くの効果を収めている治療法ですが、すべてのがんの根治に繋がるものではありません。
副作用について
抗がん剤・免疫チェックポイント阻害薬の使用量はごくわずか
つらい副作用も殆どありません。
消化器症状(吐き気・嘔吐・下痢・便秘・食欲低下)
・肝障害・腎障害
・発熱
・アレルギー反応
・倦怠感
・脱毛
・骨髄抑制(白血球減少・血小板減少・貧血)
・口内炎
・その他の副作用
※副作用の比較的少ない治療法ではありますが、上記のような症状が発生する場合もございます。
初めて受診される方へ
まずはお電話・メールにて
お気軽にご相談ください。
平日 9 時~ 18 時(ご相談無料)、土日祝日は休診
平日 9 時~ 18 時(ご相談無料)
土日祝日は休診
受診までの流れについては、こちらから詳しくご案内しております。
■ 未承認医薬品等であることの明示
当治療に用いる機器(水素吸入機)は医療機器として国内未承認です。同一の性能を有する国内承認医療機器等はありません。また、当治療に用いる医薬品はすべて国内にて承認された医薬
品を一部適応外に用いるものです。
■ 入手経路等の明示
当治療に用いる未承認医療機器は、医薬品医療機器等法上の承認を得ていないものですが、「医師等の個人輸入」により適法な輸入許可を得ています。 また、当治療で用いる医薬品はすべて国内で承認された医薬品を用いますが、一部海外の同一品種の医薬品を「医師等の個人輸入」により適法な輸入許可を得て使用しています。 日本では、未承認医療機器および医薬品を医師の責任において使用することができます。
■ 諸外国における安全性等に係る情報の明示
当治療に用いる医薬品はすべて国内で承認を受けたもの、また海外販売の同一の医薬品を用いております。